Dual Caster Mageは赤いEDHの救世主となるか
ついに赤いSnapCasterMageが印刷される!?と巷で話題になっているDual Caster Mage。
このカードは赤いEDHにおける救世主となるか?について考察していきたいと思います。
自分が覇者ジョーカディーンをメインに使っている都合、赤白のデッキに入れる観点で考えていきます。
青や緑や黒を含むデッキなら恐らくこれより優先して入るカードがあるので、考察の対象外とします。
環境として、平均キルターン10ターン以上の緩やかな環境を想定しています。
そんなニッチな考察なので、熱心な赤白EDHファン以外はブラウザの戻るボタンを押すのを推奨します。

さて、Dual Caster Mageが赤いEDHの救世主となる……というのは絶対に言いすぎなので、このカードが赤白EDHデッキ及第点かという点について検討していきます。
自分のスペルを倍加するのに3マナは重いので、相手のスペルに対応して使う、リアクティブな使い方が強くないと及第点とはいえないでしょう。
つまり「Dual Caster Mageが及第点である」=「Dual Caster Mageを構えて1ターン回したとき及第点となるスペルをコピーできる」と言い換える事ができると思います。
ではEDHでよく使われるカードを列挙してコピーしたい呪文がどれだけあるかについて考えていきたいと思います。

・ドロー呪文
例)
○《吸心/Syphon Mind》
○《調和/Harmonize》
○《強迫的な研究/Compulsive Research》
×《Timetwister》
×《熟考漂い/Mulldrifter》
×《森の知恵/Sylvan Library》

恐らく最も有効なコピー先はドロー呪文であると思います。
というのも、赤白という色は呪文によるドローが異常に弱く、手札が増えるプレイアブルなドロースペルが《Wheel of Fortune》しかありません。
つまり、赤白デッキでは喉から手が出るほど汎用ドロースペルが欲しいのです。Dual Caster Mageがそうなってくれるなら嬉しいことこの上ありません。
また、大抵のデッキにはドロースペルが入っているため、コピー出来る機会は多いと思います。
ただし、上に挙げたよう《Timetwister》のような手札リセット系、《熟考漂い/Mulldrifter》のようなクリーチャーによるドローなどに対応することは出来ません。
Dual Caster Mageがドロースペルとして役割を果たせるかは環境でどういったドローが使われているかに依存するかもしれません。

・除去呪文、カウンター呪文
△《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
△《Force of Will》
×《滅び/Damnation》

EDHにおいて除去呪文とは「1.相手のフィニッシュ手段を弾くために構える」「2.放置すると負けてしまう脅威を排除する」という役割があると思います。
1.については単体で機能しないDual Caster Mageはこの役割を持てません。
2.についても、一番の脅威についてはすでに除去呪文がプレイされてるわけで、2番目の脅威を対処するという動きはあまり強い動きと思えません。
そもそも除去をするタイミングを自分で選べない除去呪文というのはあまり強いとは思えません。
カウンター呪文に対しては3マナで自分のスペルを守る呪文となってくれます。自分のスペルをカウンターから守るのは悪くありませんが、この手の効果は1マナ相当であるため、やや重いですね。

・サーチ呪文
○《Demonic Tutor》
△《神秘の教示者/Mystical Tutor》

赤白というカラーは汎用的なサーチ呪文も弱いです。《ギャンブル/Gamble》《悟りの教示者/Enlightened Tutor》などありますが、デモチューや変成を有する黒や青に比べると圧倒的に数も質も劣ります。
そのためDual Caster Mageがサーチ呪文として働いてくれるなら嬉しい、のですが、サーチ呪文というのも除去呪文と同じく、自分でプレイするタイミングを選んでこそ強いカードです。
《神秘の教示者/Mystical Tutor》などは《Demonic Tutor》よりタイミングを選ぶ呪文であるためあまり嬉しくないですし、相手エンド前サーチ→フィニッシュという流れに対応できないため及第点となるかは怪しいかもしれません。
《Demonic Tutor》をコピーして弱いことはないでしょう。

・マナ加速呪文
△《木霊の手の内/Kodama’s Reach》
×《スカイシュラウドの要求/Skyshroud Claim》
△《爆発的植生/Explosive Vegetation》
×《連合の秘宝/Coalition Relic》

木霊の手の内がコピーできたら上等ですが、土地加速がプレイされる序盤にDual Caster Mageを構え、プレイされるかわからない《木霊の手の内/Kodama’s Reach》を待てるかというと、否です。
序盤何もできないヌルキープになってしまった場合はコピーすることもあるかもしれません。
また、当然ですが森をサーチするタイプのマナ加速、アーティファクトやクリーチャーによる加速には対応できません。

・フィニッシャー呪文
◎《瀉血/Exsanguinate》
◎《再活性/Reanimate》
◎《時間の伸長/Time Stretch》
△《起源の波/Genesis Wave》
△《歯と爪/Tooth and Nail》

コピーしてドヤ顔したいカードたちです。
無限マナからの《瀉血/Exsanguinate》、《生き埋め/Buried Alive》→《壊死のウーズ/Necrotic Ooze》→《再活性/Reanimate》の《再活性/Reanimate》といった呪文をコピーすると先にこちらの呪文が解決して勝ちです。
《歯と爪/Tooth and Nail》双呪の場合、場に《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》があれば先にキキジキコンボ等を決めて勝つこともできると思います。そうでなければ相手が先にコンバットするため勝てないかもしれません。
ただし雑にぶっぱされた重量スペルをコピーしてアドォ!という状況もままあると思います。

というところでしょうか
結果、コピーして嬉しい呪文はドロー呪文とデモチューと瀉血くらいしか無いというような結論になりました。
デッキに入ってるドロー呪文の期待値を3、デモチューの期待値を0.5、瀉血(またはリアニメイト)の期待値を0.3としてスペルを50とすると、ランダムなワンアクションでそれらがプレイされる確率は0.076%
構えている間、自分以外が平均5アクションするとしてコピーして嬉しいカードが1枚以上ヒットする確率は32%。弱い。
除去など含めてまあまあ有効なスペルの期待値を15とすると83%。

《再活性/Reanimate》コピー時のドヤ顔度はなかなか魅力ですが、やはりリアクティブに使うことだけを考えると弱い気がします。

となると自分の呪文をコピーしたいところ。普通に使って3マナは重いのですが、Dual Caster Mageにはなんと無限コンボがあるのです。
《双つ身の炎/Twinflame》または《熱の陽炎/Heat Shimmer》を適当なクリーチャーを対象にプレイし、そのままDual Caster Mageをプレイ。
コピーの《双つ身の炎/Twinflame》の対象をDual Caster Mageにすることで速攻を持ったDual Caster Mageを無限に出せる。
というコンボです。
計5マナと比較的軽いので十分実用レベルだと思いますが、除去耐性が全くないこと《双つ身の炎/Twinflame》が単体で弱いのが難点。

というわけで
結論:自分のタイムワープをコピーしたら強い。


レガシーは専門外ですが、変なタイミングで除去をコピーする動きが弱いというのは変わらないですし、むしろEDHよりケアしやすいので弱いような気がします。
ただし宝船の巡航コピーできたら強そう(小並感)

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